『これまでとは一味違う』8世代型対面構築の編成術
8世代入って以来ずっと対面構築を使い続けた僕が徹底的に考察してみました。初心者、中級者はもちろん上級者にもきっと役に立つと思いますので対面構築に興味がある方、また使ってはいるが中々結果が出せない方は是非観ていって下さい。
目次
※対面構築について知っている方は3から、どうでもいいからパーティの組み方を教えてくれという方は4から読むことをオススメします。
1、対面構築とは?
対面構築とは相手を対面から処理して勝利を掴む構築です。要は相手のポケモンを倒す→やられる→倒す→やられる→倒す→勝ちという非常にシンプルで脳筋な構築といえます。またその性質上交代をほとんどしないことも特徴です。
2、7世代までの対面構築
パーティ内での役割として
・行動保証
・受け
・崩し
が重要と言われてきました。順に解説していきます。
行動保証とは相手に対して一回以上動ける保証を持ったポケモンのことです。例を挙げますと襷、頑丈、スカーフなどによる高いS、チョッキなどによる高い耐久、先制技を持ったポケモンです。この役割を持ったポケモンで固めるのがこの構築の基本になります。
受けとは相手を後だしから受けて流す、または後攻とんぼ返りやボルトチェンジなどの盤面操作技によりこちらのエースを安全に着地させるポケモンのことです。なぜ対面構築にこのようなポケモンがいるかというと、この構築は交代をあまりしないという性質上、初手が非常に重要です。ただ行動保証を持ったポケモンばかり並べたら初手で出し負けた時に一気に不利になります。初手での出し負けをカバーするために受けがいるわけです。これに該当するポケモンは一体で十分です。
崩しとは相手の受けポケモンや受けよりのパーティに対して※1積み技と広い※2技範囲により破壊することです。この役割を持ったポケモンが一体以上いなければ相手の受けポケに対応ができません。
これらのポケモンを入れたパーティがこれまで高い成績を出してきました。6世代で言えばガブガルゲンボルトバシャスイクン(受けはスイクン、崩しはガルーラ、ガブリアスなど)7世代ではガルランドゲッコの並び(受けはランド、崩しはガルーラ)です。
※1こちらのポケモンの能力ランクをあげること。
※2タイプ一致等倍、また弱点をつける範囲。
3、8世代での変更点
対面構築において一番変わったことは当たり前ですがダイマックス(以下DM)です。これによる具体的な対戦への影響は大きいところでは三点です。
一つはDMエースという枠が生まれたことです。これまで対面構築は積みポケがいませんでした。(崩しを除く)なぜならそんなひまがあるなら殴れ!!って構築だからです。しかしDMの登場により相手を殴りながら積んでいくことが可能になりました。これにより対面構築なのに積んでいって相手のパーティを崩壊させるという積み構築的な動きができるようになりました。
二つめは受けの重要度が下がったことです。(ここは賛否両論あると思う)2の項目でも記した通り受けというのは出し負けをカバーするために存在しました。しかしDMにより初手の出し負けをカバーできる状況が多くなりました。たとえば初手でこちら弱点保険ドラパルト、相手ミミッキュとしましょう。普通なら不利対面ですがドラパルトがはがねの翼を持っている場合、DMする事によりダイスチルB↑によりミミッキュのじゃれつくを耐え弱保発動、ダイスチルでミミッキュ倒すことによりA↑↑B↑↑C↑↑のドラパルトが誕生します。これは初手の出し負けを補っておつりがくるレベルです。しかもDMターンもあと1ターン残っているという有利状況っぷり。この場合受けポケモンを選出していたらほぼほぼ腐ります。もちろん相手のDMターンを枯らす役割もあるかもですが、相手だってDMで積んでくることを考えたら受けポケはむしろ※1起点です。だから重要度が低いです。
三つめは崩しの概念の変化です。これに関してはDMだけでなくメガシンカ廃止やラキグライなどの受け回しポケのリストラも大きいですが、これまで崩しというのは基本積み技必須でした。(もちろんメガネやハチマキ持たせて攻撃にブッパしているポケモンが多い※2ヤの者なら別ですが…)しかし、DMによる火力上昇や相手の防御ランク操作により技範囲を広くとれば、DM技によってはフルアタでも相手を崩すことが可能です。いま流行りのアイアントが良い例です。これにより崩し枠が前より自由になりました。
※1ローリスクで積むこと。
※2ロジカル語法という言葉を話し、サイクルを主とした戦いを好む人々。論者とも言う。8世代環境では絶滅危惧種である。
4、具体的なパーティの組み方
では結局どうパーティを組めばいいかを役割別に説明していきます。
行動保証枠
対面構築という以上ここは前と変わらず確定です。
どんなポケモンが該当するかは2の項目で軽く説明しましたが持ち物別に具体的な例をあげます。(一回以上動ける確率が高いことを行動保証が高いと表現しています。)
襷
エースバーン、インテレオン、ギルガルド、ホルード、マンムー、ユキノオー、ゲンガー、カマスジョー、キリキザン、ルカリオ、モルペコなど
襷枠は確定です。ほかのアイテムに比べて高い行動保証に加え、相手のDMターンを2ターン消費できると入れない理由がありません。高いSとAまたはC、広い技範囲、先制技を持っているポケモンが適しています。
スカーフ
ドリュウズ、ドラパルト、サザンドラ、マンムー、ガラルヒヒダルマ、ドラパルト、エーフィなど
襷枠ほどではないですが入れておいて損はないかなとおもいます。DMによりスカーフで拘っちゃっても撃ち分けができるのでデメリットが少ないからです。スカーフ込みでドラパルトを抜けるS、高いAまたはCを持つポケモンが適正です。
基本的にはアイテムを持ってはじめて高い行動保証を持てるのですが、こいつらは例外で特性により高い行動保証をもっています。特にミミッキュの化けの皮はステロでも潰れないのでとにかく強いです。なにもかんがえずにいれましょう。ウソッキーはそこそこのAと先制技を覚えるので例外に加えましたが、ミミッキュほど強くないです。
これ以外にもたくさん行動保証を持つポケモンは存在しますが、相対的に行動保証性が低いので書きません。文字で定義するなら「スカーフでない自分以上のSを持つポケモンの技を基本一発耐えるポケモン」に当てはまるかどうかを基準に考えていけば間違いないです。
受け枠
3の項目で記した通り重要度が低いので入れなきゃいけないということはないです。環境や自分のパーティに合わせて入れるべきか考えましょう。
バルジーナ、アーマーガア辺りは特性により相手のDMに強く、とんぼ返りも覚えるので悪くないです。
崩し枠
3の項目で記した通りこの枠は前より自由になっています。ですのでいまだに研究が必要な枠であり、特にこれだ!!というポケモンはいません。強いていうならアイアント、悪巧み搭載サザンドラ、ミミッキュ、バタフリー、オニゴーリ辺りでしょうか。
DMエース枠
8世代で新たに加わった枠です。前のメガ枠に近いかもしれません。ここも研究段階ですので自分の好きなポケモンを入れるのもありかもしれません。具体的にどんなポケモンがDMエースになるのかというと、「DM前提の技構成や持ち物であり、DM技により自身の能力ランクを上げ相手のポケモンを壊滅させることができるポケモン」です。あくまでDM前提なのでパーティに1体多くても2体までが目安です。現段階での具体例を上げると飛行技採用珠パッチルドン、跳び跳ねる採用フルアタギャラドス、弱保ドラパルトやキッス、※天候始動要員無しすなかきドリュウズや雪かきツンベアーなどです。またこの枠は必須ではありません。
これらを意識してパーティを組みましょう。例えば僕がマスターランク瞬間世界一を記録したパーティだと
エースバーン@襷 行動保証枠
ドラパルト@弱保 DMエース枠兼崩し枠
ラプラス@チョッキ 行動保証枠
ドリュウズ@スカーフ 行動保証枠
ミミッキュ@珠 行動保証枠兼崩し枠
バルジーナ@ゴツメ 受け枠
となります。
※バンギラスやカバルドンなど天候を変える特性を持ったポケモン。
最後にちょっとした留意点をここに記します。
・ナットレイとアーマーガアに強いポケモンをパーティに二体以上入れる。
・天然ヌオーを突破できるポケモンを用意する。
・環境の積みアタッカーに対してストッパー、もしくは処理ルートを考えておく。
・状態異常への対応策を考えておく。(ミミッキュでダイフェアリーうてば状態異常を無効化できる点も注意)
・DMエースを起用する場合、基本DMしないポケモンを必ず2体以上入れておく。(例えば襷枠はDMとは相性は悪いのでこれに当てはまる)
ここまで見てくださってありがとうございます。拙い文章になってしまいましたが、皆様のパーティ作りの一助になれば幸いです。
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@syr_van
この記事はポケモン剣盾の環境や研究が進み次第更新していく予定です。